テスト環境と本番の「ズレ」を防ぐ。Web更新における確認フローの重要性
Webサイトの運用において、最も神経を使う作業の一つが「価格やプラン内容の変更」です。数字や条件が一つ違うだけで、クライアント様の信用問題に直結するためです。
先日、あるクライアント様(A社様)のサイト改修案件にて、テスト環境への反映中に「現在の表示」と「公開時の予定表示」の間に矛盾が生じかけ、現場の機転で未然に防がれた事例がありました。今回は、こうした修正フェーズにおける「記述のズレ」をどう管理し、ミスを防ぐかについて共有します。
「テスト環境」と「最終公開」の時差による混乱
Web制作では、修正内容をいきなり本番環境(公開サイト)に反映させることはまずありません。通常は以下のようなフローを辿ります。
- ローカル環境でのコード修正
- テスト環境(ステージングサーバー)へのアップロード・確認
- クライアント確認
- 本番公開
今回のケースでは、特定のプランにおける「特典条件の文言」の変更が含まれていました。しかし、デザインカンプ(完成見本図)と、テスト環境での実装内容を見比べた担当エンジニアから、ある疑問が挙がりました。
「カンプでは新しい条件文言になっていますが、テスト環境への反映段階では、まだ古い文言のままで良いのでしょうか?それとも、公開のタイミングで切り替わるのでしょうか?」
この「確認」がなければ、公開の段取りの中で新旧の情報が混在し、誤った条件でお客様に案内してしまうリスクがありました。
具体的な解決策:カンプ修正と認識のすり合わせ
| フェーズ | アクション | ポイント |
|---|---|---|
| 疑問の提示 | 担当者からディレクターへ、スクリーンショット付きで確認連絡 | 「違和感」を放置せず即座に共有する |
| 方針の決定 | ディレクターがカンプを修正し、正解を再定義 | 口頭だけでなく、視覚資料(カンプ)も修正する |
| ファイル更新 | templateファイル(php)とCSSの更新 | SmartRelease等のテスト環境で安全にテスト |
結果として、「テスト環境では現状維持、本番公開への切り替えタイミングで文言を変更する」という方針が明確になり、担当スタッフは安心して作業を進めることができました。
ここで重要なのは、修正に関わるファイル(top-price.php や page-plan.php など)が複数に渡っていたため、一つでも認識がズレていれば表記ゆれが発生していた点です。
【Cross Talk】経営×現場の視点
出利葉(代表): 価格やプラン条件の誤記載は、Web制作において最も避けるべき「事故」の一つです。経営視点で見れば、それは単なる誤字脱字ではなく、クライアントの収益構造や法的リスクに関わる問題だからね。今回の件、現場としてはどういう感覚だった?
相原(現場): 指示書やカンプ通りに作るのが基本ですが、今回は「カンプが未来の状態」で「実装が現在の状態」という時差があったんです。担当スタッフが「あれ、これって今変えていいの?」と気づいてくれたのが大きかったですね。ロボット的に作業していたらスルーしていたかもしれません。
出利葉(代表): そこなんだよね。「言われた通りやりました」ではなく、「この変更がユーザーやクライアントにどう影響するか」を想像できている証拠だと思う。
運用フェーズや重要度に合わせてポリシーを使い分ける判断力、素晴らしいね。
まとめ・LIHのスタンス
Webサイトは生き物であり、改修の過渡期にはこうした「情報のねじれ」が起こりやすくなります。
LIHでは、バージョン管理ツールの活用はもちろんですが、それ以上に「人間による違和感の検知」と「即時の確認コミュニケーション」を重視しています。
ツールはあくまで補助であり、品質を担保するのは、最終的にはエンジニアやディレクターの「気配り」だと考えているからです。
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