「その修正、今やるべき?」Web運用の二度手間を防ぐプロの判断力
Webサイトの運用・保守において、クライアント様からのご要望に「即座に応えること」だけが正解だと思われがちです。しかし、時には「待つこと」や「まとめること」こそが、プロジェクト全体の品質とコストパフォーマンスを守る最善手となる場合があります。
今回は、あるクライアント様(A社様)の案件で発生した、テキスト修正とデザイン改修の同時進行プロジェクトにおける、LIHチーム内の実際のやり取りをご紹介します。
「点」ではなく「線」で捉える保守運用
先日、クライアント様より「〇〇のページの文末に句点を追加してほしい」という細かな修正依頼と、「トップページのファーストビュー(FV)をスライドショーに変更したい」という大きな改修依頼を、ほぼ同時期にいただきました。
通常であれば、すぐにテキスト修正を行い、その後にデザイン改修に取り掛かるところです。しかし、弊社の担当エンジニアは、そのスケジュールに「待った」をかけました。
「この表示形式の変更は、トップページのデザイン改修と干渉する可能性があります。別々に作業すると、コードの書き直し(二度手間)が発生しませんか?」
この一言が、無駄な工数を削減するきっかけとなりました。担当ディレクターも即座に状況を理解し、「デザイン改修のタイミングでまとめて実装する」という方針へ転換。
結果として、テスト検証の回数を減らし、よりスピーディーでミスのない納品へと繋げることができました。
デザインと実装の「落とし所」を探る
また、今回のプロジェクトではデザインの実現可能性についても熱い議論が交わされました。当初のデザイン案には、実装に複雑なコーディングを要する特殊な形状が含まれていました。
エンジニアは単に「できません」と断るのではなく、以下のような提案を行いました。
「この特殊な形状を再現しようとすると試行錯誤が必要で、工数が膨らみます。もし『シンプルな角丸』でも表現したい意図が伝わるのであれば、工数を大幅に短縮でき、その分をスライドショーの挙動調整に充てられます」
ディレクターはこの提案を受け入れ、即座にデザインを修正。結果、見た目のクオリティを損なうことなく、予算内で最大限のパフォーマンスを発揮する実装が可能となりました。
具体的な手順・解決策
| 課題 | 従来のアプローチ | LIHのアプローチ |
|---|---|---|
| タスクの重複 | 依頼が来るたびに都度対応し、修正が衝突する | タスクをグルーピングし、影響範囲を考慮して一括対応 |
| 実装コスト | 複雑なデザインをそのまま実装し、工数が超過 | エンジニアとデザイナーが連携し、効果対効果の高い仕様へ着地させる |
このように、運用フェーズや重要度に合わせてポリシーを使い分けることこそが、長期的なWebサイト運営には不可欠です。
【Cross Talk】経営×現場の視点
出利葉(代表): 私から見ていると、今回の件は一見「小さな調整」に見えますが、実は経営視点でも非常に重要な判断でした。
1〜2時間の工数削減というのは、単なるコストダウンではなく、スタッフの「考える時間」を確保することに繋がりますからね。
相原(現場): そうですね。
言われた通りに修正するのは簡単ですが、後から「あの時まとめてやっておけばよかった」となるのが一番怖いです。
特に今回は、ディレクターが「角丸でOK」と即決断してくれたのが大きかったです。あれで迷っていたら、またスケジュールが遅れていたと思います。
出利葉(代表): 私が常々言っている「プロとしての介在価値」がそこにあると思います。
クライアント様の要望を叶えるのは大前提ですが、そこに我々の知見を加えて、より良いルートへ案内する。それがLIHの強みですね。
まとめ・LIHのスタンス
Webサイトの修正依頼は、一つひとつは小さくても、積み重なれば大きな工数となります。LIHでは、単なる作業代行ではなく、クライアント様のビジネスゴールを見据えた上で、「今は待つべきか」「どう実装するのが最適か」を常に考え続けています。
「言われたことだけやる」のではなく、「最善の策を共に考える」。それが私たちの保守運用のスタイルです。
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